子どもや夫に「またサボってる」と思ったときにするべきこと
日常生活の中で、私たちはパートナーや家族の行動に対して、すぐに反応してしまうことがよくあります。
例えば、「子どもが宿題をやらないとき」や、「夫が担当の皿洗いをしないとき」、イライラしたり不満を感じたりすることは珍しくありません。
「またサボってる」
「何度も言わせないでよね」
「本当に私が管理しないと何も回らない」
そんな風に思ってしまうかもしれません。
しかし、これらの状況に直面したとき、ちょっと考えてみてほしいのです。
「何が彼(彼女)をそうさせているんだろう?」
「良い/悪い」と評価判断するのではなく、
「その人の内側で何が起きているのか」
「どんな背景や感情が、彼彼女を動かしているのか」
ということに好奇心を向けてみてほしいのです。
宿題をやらない子どもの場合
例えば、子どもが宿題をやらない場合について考えてみましょう。
「宿題やったの?」と声をかけると、子どもが嫌な顔をするかもしれません。
このような状況では、親としての私たちはすぐに怒りや不満を感じがちです。
しかし、ここで一歩立ち止まり、子どもの内面に好奇心を向けてください。
子どもが宿題をやらない理由には、さまざまなものが考えられます。
例えば、宿題が難しすぎてわからない、学校での出来事にストレスを感じている、宿題をしたらゲームをする時間がなくなると思い込んでいる、単に疲れているなど。
これらの背景を理解せずに「どうしていつも言われないと宿題やらないの!」と叱るだけでは、子どもはますますやる気を失ってしまいます。
大人の私たちでも、やらなければならない仕事や家事を億劫に思い、なかなか重い腰が上がらないときがあります。
自分を律する力がまだ育っていない子どもならなおさらです。
「早く宿題やっちゃいなさい!」と言う代わりに、子どもの気持ちや状況を聞いてみることで、解決策を一緒に見つけることができます。
「宿題が難しいの?一緒にやってみようか」や「今日は疲れちゃった?」といった問いかけは、子どもとの信頼関係を深める一歩となります。
皿洗いなど割り当てられた家事をしない夫の場合
夫が自分が担当している皿洗いをしない場合はどうでしょう。
子どもと違って「大人のくせに、どうして決められた役割ができないんだ」という気持ちが沸き起こるかもしれません。
しかし、ここでも相手の内面に目を向けることが重要です。
夫が皿洗いをしない理由もさまざまです。
例えば、仕事で疲れている、他のことに気を取られている、彼なりのタスクの順番がある、あるいは単に忘れてしまったなど。
これを「怠けている」と決めつけるのではなく、「何が彼をそうさせているのかな?」と考えてみるのはどうでしょうか。
そして、彼を信頼して、自分は自分がやるべきことに専念するのもいいですし、
待てない事情があるのであれば「お皿が洗われていないけど、何かあった?」と冷静に尋ねることで、彼の状況を理解する手掛かりが手に入るかもしれません。
いずれにせよ、「やる気のない人だ」とレッテルを貼ることは避けられそうです。
なお、「ときどき家事を忘れるときがある」という程度ではなく、
そもそもパートナーが家事全般に対して嫌気がさしているという場合も同様です。
この場合は、疲れていたり、他のことに気を取られているなどの「今現在の状況」によるものというよりも、「家事をすることが自分のアイデンティティに悪影響を及ぼす」と本人が感じている可能性が高いです。(本人は無自覚かもしれません。)
この場合も、「何が彼をそのような思考にさせているのか」を解明することが行動変容の近道になります。
相手の内面に目を向けるための練習方法
「相手の内面に目を向けることが大事」と頭ではわかっていても、いざ、腹が立つような場面に直面すると、最初のうちは怒りの気持ちに支配されてしまうかもしれません。
しかし、日々の訓練によって上達は可能です。
押さえておいていただきたいことは以下の3つです。
1.自分の内面を言語化していくこと
人間は自分のことをわかっているつもりでも、実際のところはよくわかっていません。
「イライラする」「モヤモヤする」ということは把握できても、その奥にある悲しみや寂しさ、悔しさなどまで自覚するには練習が必要です。
さらに、自分が必要としていることを的確に表現することが苦手な場合もあります。
(例えば、「早く帰宅して一緒に子育てしてほしい」のに「なんでいつも遅いの!」と言ってしまうなど)
自分の内側で起きていることに気づく力を養うことで、人の感情やニーズは、気づきにくい奥深くに隠されていることに気づくでしょう。
このように、人の本当に気持ちやニーズはわかりにくい場所にあります。
自分の内面を深く見る力がない段階で、他者の内面に目を向けることは困難です。
2.自分の目に見えているものがすべてだと思わないこと
私たちは、どうしても「自分の目に見えていないことをなかったことにしてしまう」傾向があります。
あなたが、子どもやパートナーを「サボっている!」と見たとき、
そこには、彼、彼女がそうせざるを得ない事情は存在せず、
ただ「サボりたい、楽をしたいに決まっている」と判断しています。
でも実際は、本当にサボっているかもしれないし、そうでない可能性もあるわけです。
決めつけずに「保留する」ことができると、相手を悪者にすることを避けられます。
実際に何が起きているかを知りたければ、自分にはわかっていない事情があるかもしれないという姿勢で、本人に尋ねてみればいいわけです。
3.それでも、どうしてもイライラしてしまうときは
自分の内面を深く掘り下げ、言語化するスキルも上がった。
人にはそれぞれ見えていないことがある。
これらのことが身についているのに、どうしても反応的になってしまう。
「私はどんな事情があっても家事をやってるのに」
「やるべきことがあるのにやらないなんて甘えている。許せない」
そんなときは、恐らく、あなた自身に余裕がありません。
「自分も相当疲れてる」と自分の状態に気づいてください。
自己犠牲から自分を救い出せるのも、自分なのです。
自分をケアしてください。
相手に自分の言うことを聞いてほしければ、まず自分が相手を理解すること
それがパートナーであれ、子どもであれ、
相手を「自分の不満を作り出した張本人」と考えてしまうと
相手を罰したくなったり、コントロールしたくなってしまいます。
しかし、まずやっていただきたいのは
相手を理解するということ。
「相手から悪く判断され、誤解され、
拒否されていると感じているとき、
人は守りの体勢に入り、変化を拒む。
相手が自分を理解してくれなければ、
その人の助言を受け入れることは本質的に不可能である。」
夫婦関係研究の第一人者ジョン・ゴットマン博士(ワシントン大学名誉教授)は、こう語っています。
家族という存在は
「誰よりも自分を理解してくれて、味方でいてくれる人」
なのではないかと私は考えます。
「そもそも、パートナーが私のことを理解してくれていない」
と思ったとしても、
「まず、自分が相手を理解する」ことから始めてみてください。
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