産後クライシスの原因と対処法|愛情が冷める前にできること


「産後、夫が他人に見えてきた…」それ、産後クライシスかもしれません

「出産してから、夫のことを好きと思えなくなった」
「一緒にいるのに、気持ちが通じ合っていない気がする」

こんなふうに感じたこと、ありませんか?

私自身、子どもが生まれた直後、夫との関係に大きなズレを感じた経験があります。

それまでは夫のことは「『好き』一択」だったのに、すれ違いが増え、イライラすることが増え、顔色をうかがい、気づけば普通に会話することができなくなっていました。

当時はまだ「産後クライシス」という言葉は一般的ではありませんでしたが、のちにテレビ番組や書籍で取り上げられ、自分ももれなくクライシスに陥っていたことに気づいたのでした。

産後クライシスとは? 〜起きているのは夫婦間のギャップ〜

まず初めにお伝えしたいのは、「産後クライシス」は特別な人だけに起きるものではない、ということです。

産後クライシスとは、出産後に妻が夫に対して愛情や信頼を感じられなくなり、夫婦関係が悪化してしまう現象のこと。

特に第一子出産後に多く起こりますが、きっかけは以下のような日常生活の変化にあります。

■ 24時間体制の「親業」が始まる

出産後、赤ちゃんは昼夜問わず泣きます。
授乳・おむつ替え・寝かしつけ…。
一つひとつは小さなことでも、積み重なると一日があっという間に終わってしまいます。

月齢が進んでも、着せる服の調節や離乳食、発熱や肌トラブルなど大小の健康問題、予防接種…と調べること、対応することが次々とやってきます。

自分の食事もままならない。
トイレに行く時間さえ取るのが難しい日もあります。

そして夜は夜で、夜泣きや授乳で何度も起きる…。
心も体も、休まる時間がほとんどないのです。

■「家族」という新しいチームに、片方だけが参加している感覚

そんな日々の中で、もしパートナーがこれまで通りの生活リズムで仕事に行き、帰宅後はスマホ片手にのんびりしていたら——

「どうして私ばかりがこんなに大変なの?」
「この人は親になった自覚がないのでは?」

そう感じてしまっても、無理はありません。

特に夫側が「俺は仕事してる」「家族を支えている」と、これまでの役割だけを守っているように見えると、妻側はますます孤立感を深めていきます。

夫婦の溝が深まるとき、妻にはその瞬間の記憶が深く刻まれる

産後の大変な時期に、
・助けてくれなかった
・心無い言葉を投げられた
・頼っても無駄だった

——こんな体験が積み重なると、愛情や信頼は少しずつすり減っていきます。

やがて「もう夫には期待しない」「この人と話すのもしんどい」と感じるようになり、そのまま心の距離が開いてしまう…。

このようにして起こるのが、産後クライシスです。

そして、深く深く刻まれてしまった二人の間の溝は、その後何十年にわたっても回復しないことも多いのです。

産後クライシスを乗り越えるには?

では、産後クライシスに陥ってしまったとき、どうすればいいのでしょうか?

「変わってほしい」と思う気持ちをそのままぶつけることはお勧めしません。

「もう前とは違うんだから、早く気づいて!」
「もっと家事や育児に関わってよ!」

そう訴えたくなる気持ちは、とてもよくわかります。

でも、人は「正論」だけでは動けません。
むしろ追い詰められると、ますます意固地になることさえあるのです。

「懐かしむこと」で、新しい関係への扉が開く

こんな時に効果的なのが、「過去の夫婦の時間を一緒に懐かしむこと」。

たとえば…

👩🏻‍🦱「そういえばさ、妊娠前によく行ってたあのラーメン屋、まだあるのかな?」
👨🏻「ああ、駅前の?背脂たっぷりのやつ?(笑)」
👩🏻‍🦱「そう、それ!替え玉までしてたよね。私も妊娠前は普通に食べてたなぁ」
👨🏻「帰り道、コンビニでアイス買って、ベンチで食べてたよな」
👩🏻‍🦱「なんか、あの頃って、週末にふらっと出かけて、特に予定なくても楽しかったなぁ」


こうして、昔の“ふたりの時間”を笑いながら思い出すことができると、相手の中にあった「夫婦でいるって楽しかった」という記憶がよみがえります。

そして、

👩🏻‍🦱「今はバタバタだけど、また少しずつ、ああいう時間も作っていけたらいいな」

と続けてみると、今後の生活への希望や前向きな気持ちを共有しやすくなります。

このような会話を通して、「責める」のではなく「思い出を共有する」ことで、二人が「夫婦」というユニットであったことを思い出していきます。

過去を「良い思い出」として一緒に再確認できると、自然と「これからをどうしていきたいか」についても前向きな気持ちで話せるようになるのです。

将来の「落ち着いたらこんな時間が取れたらいいね」を実現するために、今二人が協力してどのようにしていったらいいかを話し合っていきましょう。

対話のコツがわからないときは

とはいえ、すでに関係がギクシャクしているときに、「今さらそんな話、できるかな…」と思うかもしれません。

実際、「うまく話せない」「言い合いになるのが怖い」という方も多くいらっしゃいます。

そんなときは、プロのサポートを受けるのも一つの方法です。
冷静にお互いの気持ちを伝え合う方法や、対話のきっかけを一緒に見つけていきましょう。

家族はチーム

子どもが生まれたあとの夫婦関係は、「自然にうまくいく」ものではありません。
意識的に、二人で「新しい家族のチーム」を築いていく必要があります。

一人で抱え込まず、助けを求めるのは悪いことではありません。

産後クライシスから抜け出したい方、夫婦関係を見直したい方は、個別相談もご活用ください

あなたの気持ちが少しでも軽くなりますように。

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