妻からのSOS、軽く扱っていませんか?81%が離婚する現実
「無理」と返す前に、その声の奥を感じ取れているか
妻:「限界かも。ちょっと1日、家事も育児も休みたい」
夫:「無理。仕事あるし。子どもどうすんの?」
妻:「ごめん、最近ずっと心が苦しくて…」
夫:「気にしすぎなんじゃない?ちょっと休めば?」
妻:「育児がつらい。少しの時間でもいいから一人になりたい」
夫:「大げさだなあ。どこのうちも当たり前にやってることだろ?」
こうした言葉に、心当たりはありませんか?
夫からすると、ただの愚痴に聞こえるかもしれませんが、これらは妻からの必死のSOSです。
場合によっては、本当に命に関わるような緊急事態になっていることもあり、見過ごすことが大きな悲劇につながることもあります。
「パートナーからの影響を受け入れない」姿勢が関係を壊す
結婚生活研究の第一人者ジョン・ゴットマン博士の研究によると、異性間の結婚において「パートナー(妻)からの影響を受け入れない男性は、離婚に至る確率が81%」というデータがあります。
「影響を受け入れる」とは、拒絶するのではなく、理解し、受け止め、そして自分の行動や考え方に活かすことを意味します。
なぜ、こんなにも高い離婚率になるのでしょうか?
それは、日々の小さな「無視」や「否定」の積み重ねが、信頼や親密さといった夫婦関係の土台を確実に蝕んでいくからです。
パートナーからの影響はSOSに限った話ではありまえん。
妻「まだ5歳だよ。ひとりで留守番なんてダメだよ」
夫「もう年長だし10分くらい大丈夫だろ。心配しすぎ」
妻「チャイルドシートちゃんとつけてる?」
夫「大げさだな〜、ちょっとくらい平気平気」
妻「正直、今年のお盆の帰省はパスしたい」
夫「なんで?年に一回だし、俺の親なんだから気遣わなくていいだろ?」
このような“相手の意見を軽く扱うケース”も「パートナーからの影響を受け入れない」姿勢です。
「わかってもらえない」
「大切にされていない」
そんな想いが積もった結果、パートナーは心のドアをそっと閉めてしまうのです。
妻の声は“非難”ではなく“信頼の証”
妻からの「休みたい」「一人になりたい」という言葉を聞いたとき、
「責められてる」と受け取ってしまう男性も少なくありません。
ですが、こうした言葉は“信頼しているからこそ打ち明けた本音”であることが多いのです。
また、妻からの「もっとこうした方がいいと思う」という提案や「〇〇した?」という確認も、親というチームメンバー同士だからこその声です。
それを「無理」「わがまま」「気にしすぎ」で切り捨ててしまったり、「俺に指図する気か」と防衛的になってしまうと、妻は「この人にはもう何も言えない」と感じてしまいます。
聞き流された声の先にあるのは、“心の離婚”
自分の声が軽視されると感じた妻は、夫をパートナーというよりも「ただの同居人」として認定します。
そして「目をあわせない」「事務連絡以外会話をしない」「避けて過ごす」ようになります。
時間が経てば消えるものではありません。
一緒に生活はしていますが、何十年もの間、このときの辛さや助けてもらえなかったことの恨みを抱えたままでいます。
やがて、「自分が生きていくのにこの人の存在はメリットがないどころかむしろ邪魔」と感じるようになり、離婚を考え始めます。
「影響を受け入れる」ことに抵抗のある男性
私たちを取り巻く空気感として
「女の意見は取るに足らない」
「決定は男がすべきであり、女の指図は受けない」
といった男性優位の考え方はまだまだ残っています。
これらは頭で認識しているよりもずっと根深く、一人ひとりの身体の中(男性だけでなく女性の中にも)にまで染み込んでいます。
ジュリー・ゴットマン博士は、男性の多くが、妻からの影響を受け入れることに抵抗があることについて、次のように述べています。
「異性愛のカップルと関わる中でよく直面するのは、男性側が『自分は力を持っている』と思っており、それに慣れているということです。
「Fight Right」(Julie Schwartz Gottman, PhD,and John Gottman, PhD)より
もともと人生の中でその力をずっと持ってきたか、あるいはそれを得るために苦労してきた――だからこそ、手放したくない。
その背景には、多くの場合、自分の『男らしさ』への不安が隠れています。」
「影響を受け入れる」とは、従うことではない
ここで大切なのは、
相手の影響を受け入れることは、
自分の弱さを認めることではなく、「相手の人間性を守る」行為だということです。
それは相手を守る行為であり、関係性を強くする選択です。
そして、「影響を受け入れる」というのは、相手の言いなりになることではありません。
パートナーの声に対して、
- 「そう感じてるんだね」と受け止める
- 「それはなぜ?」と関心を向ける
- 「今できることはある?」と一緒に考える
このように、相手の感情や視点を丁寧に扱うことが「影響の受け入れ」です。
「なるほど」
「たしかにそういう見方もあるね」
と共感するだけでも、関係性にプラスの影響を与えていきます。
「主導権」より「尊重」が信頼を育てる
家庭内の力関係が一方的になっていると、意見の食い違いはすぐに衝突や無視に発展します。
逆に、違いを受け止めあえる関係では、話し合いのたびに信頼が強くなっていきます。
「何を不安に感じているのか教えて」
「今の話、ちゃんと聞きたい」
そんな一言が、パートナーにとっては“救い”になるのです。
「妻の声が聞こえない」と感じたら
- 最近、会話が減った
- 愚痴を言わなくなった
- 「もういい」と言うようになった
これらは、パートナーが結婚生活を諦め始めたサインかもしれません。
30分の個別相談では、二人の関係に何が起きているのかをヒアリングさせていただき、何から変えていけるかを一緒に考えていきます。
相談をすることは自分の弱さを意味しません。
「ここから変えたい」と思ったあなたの勇気を、私は応援しています。
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