「ごちそうさま」を言わない夫
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結婚生活は、異なる環境で育った二人が、
まっさらな状態から新しい家庭を築いていく行為です。
しかし、
つい「これまで行ってきた自分にとっての当たり前」を
新しい生活でも無意識に出してしまうことが多々あります。
さらに、パートナーに対しても
「自分にとっての当たり前」を無意識に期待してしまうので、
二人の「当たり前」が異なると、軋轢が生じてしまったりします。
「手をかけて何品も夕ご飯を作っているのに、
夫が『いただきます』も『ご馳走様』も
『美味しかったよ』も言ってくれなくて辛い」
という声をときどき耳にします。
実は我が家も、
私が作った夕食を夫が無言で食べ始め、
無言で食卓を去ることに違和感を感じ、
下記のような話をしたことがありました。
「感謝しろというつもりはないし、
ごちそうは作っていないので
『ごちそうさま』って言わなくてもいいんだけど、
食事の準備はしているわけで、
無言で去られるとちょっと悲しい。
『とととっとっと』
(「ごちそうさまでした」のリズムで。
子どもが幼児の頃ごちそうさまの代わりに夫が口にしていた。)
でもいいので何か言って欲しいんだけど、どうかなあ」
私は、「おはよう」「おやすみ」「ただいま」「おかえり」など
家族間でのあいさつは大切であるという価値観を持っています。
しかし、夫の考えでは、
これらを「家族間で」交わすことは当たり前ではないようなのです。
私はあいさつしたい。
夫は家族に「おはよう」などを言うことに抵抗感がある。
それぞれが歩み寄った末に生まれたのが、
「我が家独自のコミュニケーション」です。
こちらで詳しく語っていますので、ご興味あればぜひご覧ください。
【○○したい妻vs○○したくない夫】夫婦関係を良くする秘訣
そして、前述の
「ごちそうさま、もしくは、それに代わるなにかをお願いできない?」
という話ですが、
現在、夫は「食べました」と言って席を立つようになりました。
英語圏では食べ終わった際のシンプルな言い回しは
”I’m done.”
というようですので
そう考えると、それほどおかしな表現でもないのかなと思います。
彼の場合、
「ただいま」→「帰ってきたよ」(I’m home.)
「ごちそうさまでした」→「食べました」(I’m done.)
になるので、ハイコンテクストよりもローコンテクストのコミュニケーションの方が
居心地がよいのかもしれません。
まだまだお互いを理解する旅は続きます。
皆さまも、どうか
「他のどの家庭とも違う、我が家独自の文化」を
二人で創り出していってくださいね。
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