早く帰ってきて欲しい妻 vs 仕事が終わらず帰れない夫
なんとなく成り行きで、私が保育園のお迎えから夕飯づくり、洗濯、風呂、寝かしつけまでやっている。
明確な話し合いはなかった。
夫が毎日定時帰宅するなんて望んでいない。
でも週のうち2回くらいは、夕食を食べている頃に帰ってきてくれたらいいなと思っていた。
実際はワンオペ状態。
夫は「仕事が終わらない」の一言で済ます。
そう言って仕事ばっかりできるのうらやましい。
私だって子供がいなければ、営業から営業事務に異動になることもなかったし、自分の気が済むまで仕事できたよね。
顧客から感謝されたり売上実績を上げたりして、達成感や充実感も感じることができたかもしれない。
でも、今はどう?
出張はない。時間外勤務も少ない。代わりに、昇格も昇給も見込めない。
周りに「お先にスミマセン」ってペコペコ頭を下げて定時にダッシュで保育園に向かって。
結婚して家族も増えて幸せになるはずだったのに、思いっきり妨害されてる気がする。
妻から「もっと早く帰れないの?」と文句を言われる。
子供もイヤイヤ期に入って、食事の支度も大変らしい。
本当は早く帰って子供と一緒にお風呂に入ったり一緒に夕飯を食べたりしたいけれど、本当に仕事量が多くて終わらない。
自分だけじゃない。上司や同僚もみな遅くまで残っている。
「早く帰らない」んじゃないんだ「帰れない」んだ。
今日早く帰ったところで明日の残業が増えるだけの話。
「あいつ暇なのか?」と思われるリスクもある。
「業務を見直して残業を減らしましょう」なんて言ったら「業務改善なんて無理。残業すれば回ってるんだからいいじゃないか」「そもそもお前の能力が低いからだ」って上司に言われそうで言い出せない。
上司は古いタイプだから人事考課に響くようなことは避けないと。
同僚は奥さんから文句言われたりしないのかな。
「働き方改革」と言われていますが、
まだまだ長時間労働については「焼け石に水」という話を見聞きします。
特に長時間残業が顕著な男性社員については、
若手を中心に「家で家族と過ごす時間を増やしたい」という声も増えてきていますが、
実際に上司に掛け合って仕事時間を減らすとなると二の足を踏む人も少なくありません。
家庭内でワンオペ状態が起きると
「早く帰ってきて欲しい妻」vs「仕事が終わらず帰れない夫」
みたいな敵対関係になってしまいがちです。
でも、ちょっと待ってください。
このケースでは夫側もできれば早く帰りたいと思っています。
行動として現れていないから、夫側にそんな気持ちがこれっぽっちもないと判断するのは危険です。
「私だって仕事が残っていても切り上げてるのよ!」という気持ちになるかもしれません。
そもそも、妻が犠牲にしているものに対して、夫がどの程度理解しているのかも怪しいです。
でも、ここは敵対するのではなく、チームとして手を組んでほしいのです。
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解決の糸口はいくつか考えられますが、
例えば「夫の仕事量を減らす」という切り口で考えてみましょう。
この場合、課題は家庭そのものにあるのではなく
夫の職場という「夫婦の外」にあり、非常にコントロールがしづらいです。
夫一人では現状を変えられず職場を巻き込まなければならないかもしれません。
かなりの時間と労力が必要かもしれません。
だからと言って、そこであきらめてしまうのではなく、
二人がチームとして
「どの方向に向かいたいのか」
「チームとして大切にしたいものは何か」
「状況の改善が難しいとしても、何ができるか」
を握っておいて欲しいのです。
いろいろと検討したり、周りに働きかけた結果、
どう考えても現状を変えるのは難しいという結論に至るかもしれません。
それでも、お互いが
「今の状況をどのように見ているか」
「どんな気持ちでいるのか」
「本当はどうなったらいいと思っているのか」などを
相手を責めずに率直に共有することで、
不安と不満だらけな気持ちが変化することも大いにあります。
パートナーは敵ではなく味方。
支え合うことで困難な状況でも乗り越えていくことができます。
さあ、皆さんだったら、何から始めますか?
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